30代で太ってもいないのに中性脂肪が多い

近年、「中性脂肪」が毛嫌いされる傾向にありますが、中性脂肪は本来私たちが生きていく上で必要なエネルギー源となる大事なものです。ただ昨今、中性脂肪の数値の高過ぎる人が多くなり、中性脂肪が体に悪影響を及ぼすようになっています。なお、高い中性脂肪値=太っている、とは言い切れません。

中性脂肪が高くなる要因

エネルギーの基になる中性脂肪は摂取した食べ物から作られます。食べ物から作られたエネルギーと、運動や生命維持活動によって消費するエネルギーのバランスが取れていれば、健康的な生活を送れます。従って、運動などでエネルギーを多く発散する人は、運動しない人より多くの中性脂肪があっても問題ありません。しかし、作られる中性脂肪の量の方が出て行く量より多くなれば中性脂肪が余ることになり、結果的に血管や内臓などの細胞に堆積されていきます。それが進むと、動脈硬化に繋がります。

痩せていても中性脂肪が多い

一般的に、太っている人に中性脂肪の量が多くなっていますが、そうでない場合もあります。例えば、お相撲さんの中性脂肪の数値を調べてみると、低い人が非常に多くなっています。逆に、痩せている人でも、中性脂肪値の高い人がいます。

脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があります。皮下脂肪はお腹周りなど、外目からでも分かりますが、内臓脂肪については、体内の臓器の周りについている脂肪のため、見た目では痩せていても内臓脂肪は多いということがあります。内臓脂肪はなかなか落としにくいため、注意が必要です。なお、内臓脂肪の場合は体質の影響が大きいと捉えられています。

中性脂肪を下げるには

中性脂肪の基は食事

中性脂肪の基はすべて食事から摂取されます。従って、中性脂肪の基となる食べ物を過剰に摂っていれば、体の中に余分に貯まっていきます。得てして、中性脂肪値の高い人は脂質だけではなく、糖質の摂取も多くなっています。中性脂肪というと「脂」という文字から、脂質だけが影響すると思っている人が少なくありませんが、それは誤解です。

摂取した糖質は小腸で吸収され、血液を通って肝臓に運ばれます。肝臓に運ばれた糖質はグリコーゲンとして体内に蓄えられ、これが私たちのエネルギー源となります。余ったグリコーゲンは中性脂肪に合成され、肝臓に堆積されます。これが中性脂肪が高くなる原因です。

中性脂肪を改善する食事

魚や野菜不足の人は中性脂肪が高くなりがちです。魚に豊富に含まれているDHAやEPAは血液中の中性脂肪を分解する効果があります。また、糖質が中性脂肪に変換されることを抑制する効果もあります。一方、野菜に多く含まれている食物繊維は脂肪分を吸収し、体外に排出させる効能があります。さらに、食物繊維は腸の蠕動運動を活発にし、余分な中性脂肪を取り込まないようにします。

生活習慣の改善

日頃から運動を心がけていれば、エネルギーを消費することで中性脂肪値は低くなります。エスカレーターを使わないで歩く、電車の座席に座らないで立つ、買い物は人に頼まずに自分でする、ことをしていれば中性脂肪値は改善します。

また、アルコールは中性脂肪の上がる原因になります。アルコールは肝臓で分解され、中性脂肪として生成されるため、アルコール量が増えると中性脂肪の量が増えていきます。週に1度や2度は休肝日を設けるようにします。なお、タバコは含まれているニコチンが脂肪を分解する酵素の分泌量を抑える働きをします。従って、タバコの本数が増えると、中性脂肪を貯め込むことに繋がります。

脂質:中性脂肪を減らす2大ポイントとは? 実は筋トレも大切だった:左党の一分:日経Gooday(グッデイ)

エネルギーのバランスが大事

中性脂肪はエネルギーの基であるため、大事なのは減らすことではなく、入る量と出る量のバランスをとることです。過剰に摂れば、過剰に貯まります。このことを肝に銘ずべきです。